『チェ 28歳の革命』*2

スティーブン・ソダーバーグが監督で、主役のチェ・ゲバラベニチオ・デル・トロが演じた4時間半の映画のうちの前編。ソダーバーグというと、タルコフスキーの『惑星ソラリス』をリメイクしたら、奥さん生き返ったらいきなりヤッちゃうぐらいに悩まないイメージがあまりに強いのと、おすぎがCMに出てる時点でかなりの減点なんだが、ゲバラだし、予告のデル・トロが真に迫る感じだったのでとりあえず観なくては。
物語は、カストロ達と共にキューバに上陸する前から、ハバナに入る直前つまりキューバ革命達成直前の段階まで。そこに1964年に行った国連での演説が挟み込まれる形になる。共産主義者の側面はかなり色を抑えて、勤勉で規律と道徳の人という面を強調してる。キューバ上陸からハバナまでには三年ほど掛かっているわけだが、その間に変わってゆく様もキッチリ描かれている。かなり丁寧に画面を作ってる感じがひしひしと伝わってくる。
後編の『チェ 39歳 別れの手紙』を観るまでは評価は出来ないが、これでゲバラのイメージが固まったらなんだか怖いけど、とりあえず観ておけという一本になっちゃうのかもしれない。
いつも観ているシネコンなんだが、三組のペアが画面に向かって喋り続けるという最悪な環境ながらも、集中力欠ける事無く最後まで観れたというのは、惹きつけるモノが強いからなのかも知れない。
とりあえず月末の後編に期待。