『ブラックサイト』*3

主役ダイアン・レインのインターネットを利用した劇場形犯罪の映画。監督のグレゴリー・ホブリットは社会派作品が多いのでただのサイコスリラーにはならないだろうというのもあったが、この手のモノはコケると目も当てられない出来になるので、ちょい公開初日に観るのは止めて二日目にした。
ダイアン・レイン演じるFBIのネット犯罪を取り締まる捜査官に届けられたURL。
http://www.killwithme.com/
それはリアルタイムで映像を流しているサイトで、そこにはミルクを目の前にネズミ捕りの粘着シートに捕らえられて衰弱してゆく子猫が映し出されていた。
次の目標は……、って感じにエスカレートしていく話なんだが、二回目からはただ単に殺すのではなく、そのサイトのアクセス数に応じて、劇薬を投与したりする仕組み。好奇心に駆られてそのサイトを観た野次馬根性が被害者をより確実な死をもたらす様になっている点。この点がこの映画の一つ目のキモ。
殺人過程をストリーミングしている訳だから、その光景が画面に映し出される訳なんだが、これがかなりキツいというか、要するに殺人ビデオな訳で、かなりくるモノがある。これが二つ目。
三つ目は、自らの使っているモノのコントロールをいきなり奪われる恐怖。
確かに技術的な事はよくわからないが、個人でそんなに大量なアクセスを受けて処理出来るモノなのかとか、ポリパックに濃硫酸って……ま、それがあるとして、大体20倍希釈してph0になったっけ?とかスルーしなきゃな。そんな事は多分枝葉末節だし。
『Street of fire』の頃から好きなダイアン・レインがこんなに老けてしまったが、良い演技する様になったよな、ホントに。サイコスリラーと相性が良いのかな?
羊たちの沈黙』や『SAW』が楽しめる人ならかなりオススメ。