『ノーカントリー』*1

幾つかのアカデミー賞授賞したコーエン兄弟監督作品。つか、アカデミー賞とってすぐの公開だからか、無茶苦茶混んでる。普段観ない人が多いからか、R-15なのに喋る人はいるし、貧乏揺すりをする人が隣りとか、もう最悪な環境。
銃撃戦の跡に偶然遭遇し現金200万ドルを持ち逃げする男ルウェリン・モスにジョシュ・ブローリン、盗まれた金を取り戻す為に雇われた殺し屋アントン・シガーにハビエル・バルデム、消えたモスの身柄を保護する為に二人を追う年老いた保安官エドトム・ベルトミー・リー・ジョーンズ。物語はこの三者の視点が軸になり進んでゆく。
なんと言っても異様な風貌の殺し屋シガーを演じるハビエル・バルデムがスゲェ。酸素ボンベを改造した杭撃ち機というか、パイルバンカーと散弾を仕込んだガスガンを手に獲物を追い詰めるキリングマシーン。もうスクリーンに目が釘付け。これだけで大満足。
トミー・リー・ジョーンズが一応の軸になるんだけど、どうしてもCMの印象が抜けないのと、強烈なバルデムの印象に負けてしまった感じがするが、時折見せる何とも言えない視線が流石という所か。
"静寂の中に漂う異様なまでの緊迫感"とキャッチコピーを銘打たれているんだが、正にその通り。人によってはそれが退屈に感じるのか所々で話し声が聞こえたが、ただドンパチしてるよりは数倍面白かった。
もう少し空いたら、もう一度観ても良いかな、これは。ホント面白かった。