『30デイズ・ナイト』*4

監督がデビッド・スレイドで製作にサム・ライミが関わっているのかな?主演はジョシュ・ハートネット。冬の間1ヶ月太陽が上らない北極圏の街に吸血鬼がやってきたら、というパニックホラーっぽい映画という触れ込みだった気がする。
吸血鬼というより食人鬼。紫外線に弱い、首を切らないとトドメを差せない、噛まれると感染する。でも、吸血鬼という洗練されていたり、耽美な雰囲気は皆無。泥臭く力業で血塗れになって人間にかぶりつく。吸血鬼という心構えでいたから、少々肩透かしを食らった。
でも、この映画のキモは雪で白く染まった街に飛び散る血。殺戮の痕跡が白い雪に延々と残る街並みの壊れた感じの美しさ。最後にはそこに炎まで加わるから、その絵だけだ。
ホラー映画的なお約束は少し外してる。多分意識的に外してるんだろうな、きっと。ラストのパワーアップなんかは少年マンガ的でちょっと驚いた。