『鴨川ホルモー』

万城目学の同名小説*1の映画化。原作は既読。監督は本木克英。主演は、山田孝之、ヒロインに栗山千明、その他濱田岳石田卓也芦名星斉藤祥太斉藤慶太荒川良々笑福亭鶴光石橋蓮司、パパイヤ鈴木等々。大木凡人に似てるから凡ちゃんと呼ばれてるキャラクタに栗山千明様という何だそれは?的なキャスティングだが、とりあえず観るしかない。
原作を知らなくてもわかる様な説明が多少長いかな?と思いながらも、原作と違い視覚描写があるから、原作よりは説明臭さが多少薄く感じる。途中まではほぼ原作通りだが、17条の規約で分裂する様になる所からクライマックスまでが全然違う。というか楠木の天才軍師っぷりが一切無いから、栗山千秋の見所がーと呻きたくなるが、不器用なツンデレ?っぽさに即死。どんなに野暮ったい格好とカツラをしても、そのお姿に曇りは無い。
主役の安倍は、原作よりも変態っぷりに磨きがかかり、ちょんまげの高村の空気の読めなさとちょんまげ姿の違和感の無さ、早良京子の芦名星は『シルク』の時と全く違う、芦屋はなんか変。映画オリジナルのホルモー解説者の鶴光は役そのものが要らない。
もう一つの主役である「ホルモー」のCGはGONZOで、結構可愛い。擬音とかは多少やりすぎな気がするが、街中を駆け巡る姿や、乱戦、いたずらっぽく飛び回ったりと、よく動いていた。
ま、栗山千明のファンじゃないければ観なくてもいい気がする。

*1:鴨川ホルモー (角川文庫)