『ジェシー・ジェームズの暗殺』*8

南北戦争直後、列車強盗や殺人等を繰り返した実在した無法者ジェシー・ジェームズと彼を暗殺したボブ・フォードの物語を映画化。ジェシー・ジェームズにブラッド・ピット、ボブ・フォードにケイシー・アフレック。原作はロン・ハンセンの同名小説*1
原作は未読。それどころかジェシー・ジェームズという人物も全く知らない状態で観た。無法者のイメージでビリー・ザ・キッドみたいな感じ人が裏切り者に後ろから撃たれる話なのかな?と勝手に想像をしてた。
うむ、画面も物語もかなり地味だ。だが、長い逃亡生活の中、這い寄る不信感に振り回されるジェシー・ジェームズと、ジェシー・ジェームズへの憧れが次第に恐怖と不信に負けるボブの緊張感がスゴい。言葉や仕草じゃなく視線で8割がた感情を表現してる感じだ。
ただジェシー・ジェームズの物語を全く知らないと所々疑問が浮かんでは消える。人間関係もちょい分かりにくい部分もある。
後半で暗殺に成功したボブの後の人生が描かれるのだが、私にはそちらの方が衝撃的だった。
余りに淡々と物語が進むので、かなり人を選びそうだけど、ブラピの視線だけでいい感じ。

*1:ジェシー・ジェームズの暗殺 (集英社文庫)