『クワイエットルームにようこそ』*3

松尾スズキが原作と脚本に監督。主演に内田有紀。他には、宮藤官九郎蒼井優、りょう、妻夫木聡大竹しのぶ他。正直に言うと予告の看護婦姿のりょうに惹かれました。
ふとした日常が気が付いたら女性だけの精神科閉鎖病棟の処置室で拘束されてた。オーバードーズで運び込まれ、回復に至る二週間の物語。松尾スズキのコメディータッチなんだけど、グイグイ引き込まれていく。スゲェ面白かった。
内田有紀が段々と自分のおかれている状況を認識してゆく様、蒼井優の一見まとめなんだけど明らかに壊れている様、鉄面皮な看護婦の顔を崩さないりょう、大竹しのぶの人の内面に土足で立ち入り蹂躙する様、閉鎖病棟という日常から切り離された空間での人間模様が壊れている人々の姿が面白くも悲しく描かれていた。
終わり方もチクリとくるモノがあって、ナカナカ。安直な終わり方をしてないのは好感を持てる。
ハリセンボンの細い方が病人役で出てるんだけど、殆ど演技をしている様には見えないのだが、一番らしく見えたのは面白過ぎる。天然には勝てないのかとも思う部分でもある。