『ベクシル -2077 日本鎖国-』

3DCGアニメーション映画。曽利文彦監督作品。声優として黒木メイサ松雪泰子大塚明夫ら。音楽はBOOM BOOM SATELLITESUnderWorld 他。
やたらと陰影が強く、3DCGなのにエッジを効かせ過ぎな絵柄にちょいマネキンっぽさを感じる。強化外骨格の肩のカーブの処理と女性の頬の処理の違いがわからないというか同じ階調で表現されているぐらい全体的に統一された質感でかなり食傷気味になる。
強化外骨格やロボット、アサルトヘリ等々、色んなデザインの兵器が出てくるが、スタピライザーフィンの付いた兵員輸送+突入ヘリは良いよな。
動きはかなりスムーズ。つか、ほとんどモーションキャプチャなのかな?日常的な動作がかなり自然。唯一、塀の上でマリアがベクシルにタバコを薦める時、ケースから一本だけ手で渡そうとする所。普通タバコを薦める時はケースを翳すとかして、タバコそのものには触れないよ。ま、既にマリアの身体は機械になっていて匂いが一切ないという事を意味しているという勘ぐりは可能だけど、それは無理。でも、気になったのはその一点のみだから、十分かと。
黒木メイサの声優は……、露骨に口があって無いのが数ヵ所あったな。ちょっとぐらい直してやれよ、と思わなくも無い。意外に松雪泰子のマリア役が良かった。声質もピッタリかと。大塚明夫はバトーさんでした。
音楽は、主題歌のminkが浮いていたけど、BOOM BOOM SATELLITESUnderworld 等々流石。
で、お話。えーっと、最後の最後で『ラピュタ』ですか。でも、ムスカと比べるとインパクト弱いから負けてる。そこが小物だと、全体が締まらなくなってしまうから、個性の強い悪役じゃないとな。