『ゾディアック』*1

実際に起こった劇場型殺人事件でシリアルキラーで"ゾディアック"と名乗る犯人を追い詰めて行く警察、記者、そしてイラストレーターの群像劇というか巻き込まれ様というかなんというか。原作*1はそのイラストレーターのロバート・グレイスミス。未読。監督は『セブン』や『ファイト・クラブ』のデビット・フィンチャー
淡々と殺人事件が起こり、次々脅迫状が新聞社に届く前半は非常に物語がイロイロな方向に散ってしまい、なんだかなーと思いつつ、ちょい長いなと観ていたのだが、世間が事件への関心が薄れ、警察の捜査規模も縮小して、イラストレーターが前面に出て推理を始めると俄然面白い。「それなんて時効警察?」と思ったりもしたが、のめり込み方というか一人憑り付かれた様な感じと現実との折り合いが素晴らしい。
予想とはかなり違う展開だったが、それ故に面白かった。ラストの〆も綺麗。でも、受け付けない人もいるかな、多分。つか、前半で萎える人が続出するかと。

*1:ゾディアック (ヴィレッジブックス)