『サマーウォーズ』*5

『時をかける少女』の細田守監督作品。キャラデザは貞本義行。声優として神木隆之介、桜庭ななみ、谷村美月、富司純子等々。貞本デザインの映画が続くなーと思ってしまう。個人的には予告等で観た"OZ"内のデザインが少し気になったという所。
内容とか以前に、"OZ"のシステムが余りにも色んな所に浸透しすぎで、それはどうよとか思ってしまうなぁ。でも、Googleがアバターを設定して、セカンドライフ＋Amazonってイメージって事かな？DSiとかで接続してるけど。
花札と数学と義理人情で世界と親族を守るというんだが、主人公が暗号を解くターンで凄さが伝わってこないっていうのが、えーっとと思ってしまう。が、"OZ"がトラブった時に、お婆ちゃんが手帳と黒電話を片手に事態の収拾を図る姿は富司純子の声の演技も相まって、非常に気持ちいい。花札勝負は元気玉すぎて、引いてしまった。
楽しいし単純明快な話だから、観てても飽きさせないんだけど、イロイロ何か繋がらないんだよなぁ。先輩が学校一綺麗とかそういう描写も友人の会話で一回出てくるだけで、なんか薄い。岩井恭平とかのノベライズとかなら、もっと丁寧に描写されているのかな？各所で絶賛されているから天の邪鬼な気分になっているのかも知れないが。
神木隆之介の気弱な少年役の声や谷村美月の少年の役とか結構良かったんじゃないかな。お婆ちゃん死んだ後に仕事を皆に割り振る娘や、旧家の大家族ならでは台所での井戸端会議、中に一人はいる空気読まない叔父さんとか、そういう所には凄く納得できる。そういう"空気感"というと安っぽいけど、旧家の大家族ならでは微妙な感じがある。そういう人間ドラマ的な部分では非常に面白かった。
でも、ほぼ満席状態になるようなモノじゃない気がするけど。