『扉をたたく人』*1

9.11以降、移民政策が大きく変わったアメリカに於ける不法滞在者が、妻を亡くしてから20年来同じ講義をしてる老いた大学教授の家に入り込んで生活しているところから始まる物語。監督はトーマス・マッカーシー。主演にリチャード・ジェンキンス
内容としては、今の移民政策が正しいのか?という問題提起とか、国に対して一人の人間が出来ることの少なさとか、イロイロあるんだろうけど、シリアからの移民の青年にジャンベと呼ばれる楽器(太鼓)を教わるリチャード・ジェンキンスの変わり方だ。興味はあるんだけど、ピアノで挫折してるし、才能無いんじゃないか?と思っている様な感じから、ジャンベを叩くことの楽しさから、公園でのセッション等々、物凄く良い。人が良い感じに変わってゆく姿の面白さ。それに尽きる。
後半、捕まってからの動きは多少説教くさい部分もあるが、ラストシーンの怒りに満ちたジャンベの響きに全てが集約される。音響の良い所で観たかったな。
しかしだ、最近、千葉劇場でやる映画って、以前は数人、下手したら一人でスクリーン独り占めが大半だったけど、二十人以上観客入ってるなぁ。もう少し空いてると快適なのだが。