『空へ−救いの翼 RESCUE WINGS』

小川一水の『ファイナルシーカー レスキューウイングス』*1を元にしたアニメがあって、それを映画化ということらしい。私はてっきり一水原作の映画だと思って、地雷覚悟で観に行った。つか、『レスキューウイングス』は、一水の中でも現場主義に色々凝り過ぎて、物語としてはあまり……という代物なんだけど。
えーっと、全然別物。それどころか、私が見逃していなければ、エンディングで名前すら出てこない……。
それでもまだ出来がよければ良いんですが、もうなにがなんだか。確かに自衛隊の全面協力というのが売りなだけあって、ヘリとかメカは良いのだが、それ以外の良い所を探そうとしても皆無じゃないかと思える代物。細かい所が手抜きというか正直酷い。

  • 離陸直前に燃料タンクから赤いリボン状の何かを抜き取って、ヘリコプター機内にそれを渡す描写があるのだが、何故か着陸直後にドアを開ける前にそのリボンがまだついてる。
  • 主役の遥が神津島に帰り、両親と酒を酌み交わすシーンで、その直後それを片付けるシーンで、何故かビールを飲んでいたグラスが磨いたように綺麗。で、刺身の盛り合わせに一切手をつけることなく台所に回収してる。
  • 整備の女の子と戦闘機乗りの先輩が波打ち際をオフロードバイクで駆け抜ける時の合成。もう悲惨な出来。

一水のファンだからといって観に行くと酷い目にあえる。が、軍ヲタな人は面白いんだろうな、きっと。明らかにそっち系な風貌の方が数名いた。

*1:ファイナルシーカー レスキューウイングス (MF文庫J)