『エディット・ピアフ 愛の讃歌』

実在したフランス人シャンソン歌手エディット・ピアフの一生を映画化。予備知識殆ど無しで観た。
とにかく二十歳前後から死ぬ迄を演じたマリオン・コティヤールがスゲェ。特に晩年モルヒネ中毒になっている所。若い頃のオドオドして猫背で人の顔色を伺う姿、名声を得て辺りを威圧する様なガラッパチな声等々と、一旦歌い始めると生気が戻る目の色。その落差も良い。娼館時代の子役の一時的に盲目なった時の演技も、大道芸人になって初めて歌った時の表情の変化も、スゴく印象的。
だけど、時間軸を細切れにし過ぎな気がする。画面に対する集中力が余計な事で削ぎ落される。あと、当時のレコードの感じを出す為なのか、ステージシーンのみ作為的に入れていると思う「ブッ」と鳴るレコードのノイズがウザくて仕方がない。画面は綺麗な状態で、中途半端にノイズが入るモノだから、気になって気になって。折角歌手の一生を映画化したのに、これは無いかと思う。
フラッシュバックを多用し過ぎでイロイロあるけど、要するに日本で言ったら美空ひばりみたいな人なのかな?と。