『殯の森』

カンヌでグランプリ受賞の凱旋とでもいうか。とりあえず漢字が難しいぞ。「殯」って説明に困るし、どう変換で出すのか分からん。結局コピペだし。印象には残るけど。
河瀬直美監督作品はカメラドールを受賞した『萌の朱雀*1も『沙羅双樹*2も未だ観てない。つか、幻冬社で本が出てるのか。ムムム。
で、観た。またいつもは5人ぐらいしかいない千葉劇場に40人ぐらいの客。『クィーン』に引き続き珍しく多いな。
素晴らしい。前半の認知症のホームの生活と後半の森のシーン共に物語、映像、演技全てが素晴らしい。パッと見のテーマがテーマ故に人を選ぶ可能性は非常に高いが、本質的には"QoL"だし、人の優しさ、愛、慈しみ、万人に共通するテーマだ。
知らないうちに涙が頬を伝う。どんな感情かどうかは別にして、強烈に胸を打つ映画だ。
ラストに"殯"の辞書的な意味が書かれてエンディング。綺麗に過不足なく物語を昇華して、スッキリ。良い映画だ。尾野真千子が可愛いのもポイント高い。

*1:萌の朱雀 [VHS]

*2:沙羅双樹 デラックス版 [DVD]