『リーピング』*8

ヒラリー・スワンク主演のホラー映画。キーになる少女役に『チャーリーとチョコレート工場』でひたすらガムを噛んでいたアンナソフィア・ロブ。『インディー・ジョーンズ』や『ハムナプトラ』と同じ様に、旧約聖書出エジプト記の十の災いをネタに謎の少女をエッセンスに加えてみました的な何か。
非常にオーソドックスなホラー映画。悪くないけど、手放しで褒める程ではないか。ただ、少女の内股を流れる一筋の鮮血にはモロ引っ掛かってしまった。初潮の意味で捕らえてしまうと制作者の思う壺なんだが、ムンクの『思春期』の少女の内股の赤い一筋を思い出してしまい、もう一つの可能性"破瓜"まで頭が回らなかった。
以下余り意味のないネタバレじゃないかも知れないけど、何か。
けどさ、最終的に少女=天使な訳じゃん。天使が完全に"性"を持ってしまうという結論に至ってしまうのだが、その辺りは完全に放置。胸を刺されてもすぐに穴が塞がるという意味では、"永遠の処女"を暗喩しているのかもしれないが、やはり繋がりが悪い。
その他、雷で出来る特殊な鉱物が名産だと言う事で、思わせ振りに風鈴が至る所で鳴るのだが、雷なんて全然鳴ってないじゃんか。最終的に隕石だしさ。
"十の災い"以外から持ってきたモノの大半が投げっ放しで終わっているのが残念な一本だった。