『博士の愛した数式』

adramine2006-01-28


一応、原作は読了済み。あ、そういえば、感想を書いて無かったか。ま、いいか。
原作の持つ落ち着いた雰囲気がどうなるか、少々気になったが、それ以上にフラットな感覚で描かれた事は、称賛に値する。が、数式の持つ美しさも、同様に描かれなかったのは、少々残念かも。ま、理系の人間なら、オイラーの公式が素晴らしく美しい事は自明な事だから、それはそれとして。
語り部が完全にルートに変わって、この映画になってから気が付いたけど、この作品って、登場人物に名前が無い。ルートも、仮名。後は、博士に家政婦。記号でしかない。中盤以降、その辺りが少々気になった。
この監督は、所謂「黒澤組」だけど、それと同じ様に色遣いに気を配っているのは、当たり前だけど、空気なんかは、ちょっと違うのかな。
ともかく、オイラーの公式が美しいと思わない人の感想が読みたいな、これは。

  • ★★★★☆