藤咲淳一「攻殻機動隊 虚無回廊」ISBN:4199051457
なんというか…非常に薄っぺらい感じがする。一つずつ挙げていこうか。
- 口調が違うというかバラバラ。
- 更に言うと、人間関係が一冊の本の中でも決まっていないので、誰が誰に会話しているのかちょっと不明な所もある。
- 技術レベルが不明。
- 文章の情報量と密度が足りない。
- これが一番致命的。士郎正宗の世界はコミックの圧倒的な情報量と密度に支えられている訳で、文字でそれに及ばないというのはちょっと…。
普通、活字の情報量はマンガの数倍あると思う*1のだが、これは明らかに負けている。士郎正宗の世界と言うモノが情報量に支えられているし、それが顕著に現れたと言えるのではないだろうか。
それを思うと、押井の映画版は士郎正宗とは違うモノだけど、それなりに良かったのではないかと思う次第。ちなみにこれの元になったTVアニメ版は一切見てません。
*1:この辺は各人によって異なると思うのでツッコミしてもしようがないが。