火打ち石

id:emimiさんが標本で火打ち石の実験をしていますが、ちょっと見てられない…。つか、標本でやるのはid:owlさんの言うとおりあまりにも無謀かと。
で、時代劇などで見かける火打ち石は単独で成立するモノではなく、「火打ち石」と「火打ち鎌」の二つで出来ています。そして、石と鎌を打ち付けた時の衝撃で、石が削れ粉末状になり、更に摩擦熱で加熱し大気中で発火、若しくは発熱するという仕組みです。詳しくはgoogleのイメージ検索などがよろしいかと。単にぐぐっても良い結果は得られないのでは?
火打ち石にはイロイロ種類がありますが、主に火薬の原料になるようなモノや、比較的柔らかく結晶内に酸素原子を持っているモノが多い。例えば、硝石(硝酸カリウム)や、石英(SiO2)等が挙げられますが、塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム、塩素酸バリウム、過塩素酸アンモニウム等々の酸化剤であれば、結構なんでもOKです。黄鉄鉱や石英はあまり良いほうでは無いです。一応火はつきますが、先に挙げた条件に良く当てはまるためモノはやはり硝石が一番かと。
火打ち鎌の条件は、とりあえず火打ち石より充分に硬い事、熱に強いことの二点です。その為、鉄とかが多く使われますが、瑪瑙も使われます。瑪瑙は石英と同じ組成ですが硬度が違うため、火打ち鎌に用いられることがありますが、その場合、火打ち石に石英を用いてもいい結果は得られません。はっきり言って出刃包丁の背でも充分ですが、危ないので何か適当な金属の塊があればそれでやるのが良いと思われます。
と言うことで、以上の条件を満たすモノ以外ではやらない方が賢明かと。