ライトノベル完全読本 ISBN:4822217043
イロイロ偏りがある様な気がするな。個人的にはガンダム小説のランキングで『閃光のハサウェイ』がトップをとって満足。あの暗い話こそ、トミノ節だと思っているからね。
あとは箇条書きで
- トミノが『リーンの翼』を書き直す?つか、続編?Ζよりそちらの方がいいな。
- 年表はそこそこ面白いが、マップやランキングはかなり違和感。また、アンケートは母集団の偏りが大きすぎる様な気がする。
- 岩井志麻子、森奈津子、中村うさぎの対談は岩井志麻子の「変」な所があまり出ていなくて残念。
- 冲方丁と古橋秀之の対談は、いきなり誤植で「沖方」になっている。が、冲方の言う業界全体をなんとかしたいというのは、なんとなく感覚は理解出来たつもりだが、ブレイクスルーを誰がやるか、という点も疑問に思う。うぶちん、成田辺りの多作で外れの少ない人が良いのかな?あと、『カオス・レギオン』のレティシアが妹萌えのキャラとして作ったという事だが、何処をどうとれば妹萌えなのか、理解出来ない。
- 後書きについてのコラムの書き出しが、「えっと、あとがきです。」で始まっていながら、新井素子について書いていない所に、ニヤリとする。
あと、「ライトノベルだから」という考え方や、「だからこそ」という考え方、一般文芸との枠組みを崩そうというような考え方、いろいろあるが、出版業界の辺境では無いという自信が見え隠れする一冊だな。