冲方丁「マルドゥック・スクランブル The Third Exhaust - 排気」ISBN:415030730X
今回は、あまりウフコックにスポットは当たらなかったけど、前巻に引き続き、前半のカジノのシーンは強烈に惹かれるモノがある。つか、2巻で強烈に格好良かったベル・ウイングや新規登場のアシュレイといったディーラーとのやり取りが素晴らしい。バロットが最も主人公らしいとも言える場面。
つか、一番のクライマックスと言えるこの3巻の第2章は神林や梶真等々のベテラン勢とはまた違った一面があり、後書きで作者が書いている様に、これもSFの一つのあり方なんだと思う。だけど、単純にSFというカテゴリに含めるのが勿体ない。他の分野をメインにしている人も読んで欲しいな。
つ・う・か、来年の星雲賞の候補にあがるのは間違いないと思われ。個人的にはよっぽどの作品*1が無い限り、これ以外考えられないわ。
興味を持った方は一度3冊一気に買って読んで下さい。また作者のサイトに創作に対する考えがありますので、ご一読を。
